戸建て住宅を希望する場合、以下の方法があります。
- 建売住宅を買う
- 注文住宅を新築で建てる
- 中古住宅を購入して自分好みにリフォーム
そして中古住宅の場合は、購入前後で、7割近くがリフォームを実施しています。
(売主がリフォーム後に販売しているケースも含む)
参考元:国土交通省 令和3年度住宅市場動向調査報告書175ページ購入前後のリフォーム
このページでは、「新築注文住宅」と「中古住宅のリフォーム」にフォーカスを当てて、それぞれのメリット・デメリットを比較解説いたします。
このページの目次
新築注文住宅のメリットとデメリット
新築注文住宅は、住宅の間取りや使う建材を一から決めることのできるオーダーメイドの住宅です。
新築注文住宅のメリット
新築のメリットは、誰も住んでいない新しい家を手に入れることができること、家族の要望やこだわりを取り入れやすいことがあります。
また、住宅ローンの特別金利が利用できたり、ローン控除の枠が大きかったりといった特徴もあります。
新築注文住宅を建てるならまず、注文住宅でおすすめのハウスメーカーをチェックしてみましょう。
新築注文住宅のデメリット
新築注文住宅のデメリットは、土地、建物を合わせると高額なこと、大規模に売り出される分譲地は郊外にあることも多く利便性の良い土地を見つけるのが難しいこと。
決める内容が多く打ち合わせが長期間かかること。
打合せ~建物着工~完成引渡しまでに最低でも6か月程度の時間が必要なことがあります。
中古住宅購入のメリットとデメリット
中古住宅を購入する場合の新築注文住宅と比較して考えられるメリットデメリットについて解説します。
中古住宅のメリット
中古住宅の購入の決め手となる大きなポイントは、価格の安さや立地です。
新築住宅と比べて、築年数や状態にもよりますが2~3割以上安価なことが大半です。
また、利便性の良い地域や人気のエリアの場合、既に建物で埋まっており土地の販売情報が出ること自体が稀であり、一般公開の前に購入者が決まってしまうことも少なくありません。
そのため、住む場所にこだわりが強い場合、あえて中古住宅に絞って考える方もいます。
そのほかにも、完成している建物の内部を見てから決められる。
近隣住民や町内の雰囲気を確認することができる。
新築住宅に比べて工期が短いといったメリットも考えられます。
中古住宅のデメリット
中古住宅のデメリットとして考えられるのは、元オーナーの趣味趣向が反映されていることが好みに合わないことです。
また、新築住宅に比べて、住宅ローンの金利が高い場合や条件が厳しい場合も考えられます。
その他、競争率の高いエリアでは、売主の退去前に意志確定しなくてはならない場合もあります。
その場合、売主が住んでいる状態で内見を行うので収納内部や細かい部分を見ることが憚られてしまうことも考えられます。
中古住宅検討の注意点
中古住宅を検討する場合、確認しておくべきポイントは下記の通りです。
① 建築年月と保証内容を確認する。
販売前にリフォームをしている場合、内装外装の状態を見て築年数を推測することは不可能です。
必ず、書類できる書類を提示してもらうようにしましょう。
新築の住宅の場合、最低限の補償が法令によって定められていますが、中古住宅の場合、築年数によっては対象外となります。
販売会社や建築会社独自の保証システムが付帯する場合もあるので確認が必要です。
② メンテナンス履歴を確認する。
一般的に住宅は10年ごとに大きなリフォーム費用が発生します。
給湯器や換気システムなどの住宅設備の交換、給水管の交換、外壁や屋根の塗装などはおおよそ10年ごとに検討が必要です。
さらに、シロアリ対策、外壁のシーリングや窓周りのコーキング、排水管の高圧洗浄は5年ごとに確認が必要です。
売主がこのようなメンテナンスを最後に行った時期を可能であれば確認しましょう。
また、契約前に、住宅診断を受けることや、既に診断済の場合は結果を確認することが可能です。
費用は掛かりますが、心配を感じる点がある場合は利用を検討しましょう。
③ 減税の内容を確認する。
住宅ローン控除は、中古住宅においても適用されます。
ただし、新築住宅の上限額が3000万円に対し、中古住宅は上限2000万円です。
また、リフォームローン減税と併用はできないため、どちらを利用するのがお得か試算する必要があります。
参考元:国税庁 よくある質問No.1211-3中古住宅を取得し、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)
中古住宅のリフォーム範囲と注意点
壁、床、天井を全て剥がして構造部分だけを残すと、間取り自体を変更することも可能です。
ただし、構造部分の変更は難しいので、要望に対してある程度妥協が必要なケースもあります。
リフォームは大幅に行えばそれだけ、金額も工期も必要となります。
築10年未満の場合、クロスの張替えや水回りの交換のみでほぼ新築同様に見せることもできます。
築年数が浅く、状態のよい中古住宅を購入して少額リフォームを行う場合は、工事開始後に大きな差額はでない場合がほとんどです。
しかし、リフォーム又は建替を前提とした安価な中古住宅の場合、建物内部の劣化状態を見積時にすべてを把握することが難しいです。
解体してみたら構造材までダメージが及んでいることや、シロアリ被害が広がっていることが発覚するケースもあります。
その場合、見積金額よりも差額が大幅に発生する可能性があります。
まとめ
このページでは、新築注文住宅と中古住宅それぞれのメリットデメリットと、中古住宅を購入する場合のポイントやリフォームの注意点を解説しました。
要点を整理すると、下記の通りです。
新築注文住宅 | 中古リフォーム | |
---|---|---|
メリット | 家族の希望を取り入れやすいこと。 減税や金利の条件が良いこと。 | 新築に比べ金額が安い。 工期が短い。 利便性の良い立地でも物件数が多い。 実物を見て検討できる。 |
デメリット | 金額が高い。 工期が掛かる。 利便性の良い立地を探すのが困難。 | 希望する間取りを全て叶えるのは難しい。 新築に比べて、減税や金利の条件が落ちる。 見積額よりも増額となる可能性がある。 法令上の保証が対象外のケースがある。 |
それぞれのご家族にとって、優先したいポイントは異なります。
新築注文住宅と中古住宅のメリットデメリットを比較して、後悔のない家づくりを進める参考としてください。