注文住宅

計画~着工~完成まで注文住宅の流れ!何から始めるか要点を解説

注文住宅の流れ

「家族の希望をふんだんに取り入れた家を建てよう」と決めた時、注文住宅であれば理想に近い住宅を手に入れることができます。とはいっても、「何から手を付けたらいいのか」「何を決めたらいいのか」「どのくらいの時間がかかるのか」など、わかりづらい点も多いと思われます。スムーズに家づくりを進めるために、全体の流れや想定される期間を把握しておきましょう。

注文住宅の流れ・・・引き渡しまでのプロセスとスケジュール

家づくりの流れについて説明します。家づくりのスケジュールは、「建物」「土地」「資金」の3つの要素に分けられます。それぞれのタイミングを合わせて進めていきます。

 

  建物土地資金
家族の希望をまとめる理想とする家や住んだ後の生活をイメージする住みたいエリアや希望条件を考える支払可能額と自己資額を検討する
WEB調査メーカーHPやSNSポータルサイト等銀行HP
展示場や土地の見学住宅展示場の見学販売中の土地や分譲地の見学資金の割り振りを検討
土地決め・

間取りづくり

 

何社かに絞り込んで土地に合わせたプラン作成土地を決定して、買付証明書を提出土地建物の概算金額確定後、住宅ローン事前審査申込
土地建物契約見積書確認

ローン事前審査承認後、工事請負契約

 

ローン事前審査承認後、売買契約

ローン事前審査承認

 

詳細打合せ 開始建物外装・内装等の詳細打合わせ開始敷地調査地盤調査実施住宅ローン本申込・つなぎ融資提出
打合せ完了建築確認申請提出地盤改良工事が必要か決定住宅ローン本申込・つなぎ融資承認
土地決済・

土地引渡

 残金決済

所有権移転登記

つなぎ融資実行

 

建物着工着工時金支払 つなぎ融資実行
建物上棟上棟時金支払 つなぎ融資実行
建物竣工建物表示登記

引渡時金支払

 金銭消費貸借契約

つなぎ融資実行

建物引渡所有権保存登記 住宅ローン実行・

抵当権設定

①家族の希望をまとめる・・・事前に決めることリスト

必要期間 1~2週間。
家づくりを始めるにあたって、家族の希望を整理しておきましょう。
家族の要望を話し合って、優先順位をつけておくと見学や打合せをスムーズに進めることができます。

どんな生活をイメージしているか

生活イメージとは、例えば下記のようなことです。
・週末は家族でドライブに出かけたい。
・休みの日は釣りに行きたい。釣り道具をしまう場所が欲しい。
・庭で過ごす時間を増やしたい。ウッドデッキで焼き肉がしたい。
・家族みんないっしょにリビングで過ごす時間を多くしたい。
・個室を充実させて落ち着いて暮らしたい
・趣味の部屋が欲しい。コレクションしているものを飾りたい
・友達をたくさん呼んで遊びたい。人が集まる家にしたい。
・家庭菜園に挑戦したい。
・北欧風の家に住みたい。

土地に対する要望

土地の要望には下記のようなものがあります。
・住みたいエリア(小中学校区・実家からの距離・今住んでいるところの近く など)
・利便性(最寄り駅からの距離・終電の時間・病院・ドラッグストア・スーパー など)
・教育施設(学校・幼稚園・保育園・学習塾・習い事 など)
・生活環境(公園・自然が多い郊外or便利な都心部)
・コスト(坪単価が安めで広い土地がいいor多少高くても便利なところがいい)

建物に対する要望

建物の要望は下記のようなものがあります。
・光がたくさん入る明るいリビングがほしい。
・自分の部屋は広くほしい。
・広いキッチンが欲しい。洗濯物は外に干したい。
・収納を増やしたい。or収納が多いとどうしても物が増えてしまうから最低限にしたい。
・部屋の数は最低〇部屋欲しい。
・お風呂には窓が欲しい。
・最新の住宅設備を設置したい。

資金計画の検討

自己資金として準備できる金額と住宅ローンで借り入れする額を検討します。
自己資金とは、貯蓄からの支出と贈与を合計して計算します。
住宅ローンの借入額は、返済可能額から逆算して算出します。基本的には、今払っている家賃、管理費、修繕費の合計額をベースに考えていきます。新居へ引っ越し後は、ローンの支払い以外にも、年に3回の固定資産税や家のメンテナンス費用が掛かってきます。メンテナンスに関する費用は約10年ごとに大きな費用が掛かってくるケースが多いので、計画的な貯蓄が必要となります。

②WEB調査・・・気になるメーカーをピックアップ

必要期間 1~4週間
住宅展示場を見学するには、一軒につき30分~1時間半ほど時間を取っておく必要があります。総合展示場に建っている全ての建物を、一日で廻ることは難しいです。事前にネットで情報を調べて、気になるメーカーや絶対に見に行きたいメーカーをピックアップし、見学の計画することをお勧めします。
土地や住宅ローンについても、事前にWEBの内容に目を通しておくことで、モデルハウス来場時に案内される説明が理解しやすくなり、質問したいことをまとめておくことができます。

③展示場や土地の見学・・・優先順位の見直しが必要になることも

必要期間 1週間~
WEBで調べて気になったメーカーの展示場の見学や実際の土地を見に行ってみましょう。

展示場見学のポイント

・メーカーのコンセプトや室内の雰囲気を確認すること
・建物の構造や性能について理解を深めること
・住宅設備や内部の仕様は最高ランクの商品が設置されていることが大半なので、一般的に多く使われている設備について興味があれば質問すること

実際の建物を見ながら、各メーカーの担当者が自社のアピールポイントや建物の性能について説明します。その場で、家づくりについての質問や相談も可能です。建築会社で所有している「建築条件付きの土地」の情報や提携している銀行ローンの「特別金利」といった特別な情報を入手できる可能性もあります。
WEB上で見つけた売り土地情報以外にも住宅会社へ土地探しを依頼することもできます。
各展示場のセンターハウスでは、トイレや休憩スペースが利用できるほか、各社の資料を配布していますので、来場の際は立ち寄ってみてください。
また、住宅展示場は60坪前後の建物が多いので、完成現場見学会へ参加すると実物サイズの建物を確認することができます。

土地見学のポイント

購入可能な土地は下記の3つに分けられます。
・分譲地・・・新しく造成された住宅街
・流通物件・・・ポータルサイトなどに載っている売土地
・建築条件付きの土地(自社地)・・・建築会社の所有地。その建築会社でしか建てられない
気になる物件を見つけたら、実際に現地を訪れてみます。
日当たりや風通し、水はけがよいかといった土地自体の状態と周りの雰囲気や近隣住人の年齢層、前面道路の交通量などの周囲の環境を確認します。次に、駅やスーパーまでの道のりや学校までの通学路を実際に歩いてみると、その土地で暮らしたイメージを持ちやすくなると思われます。時間があれば、時間帯や天候の異なる日に数回訪れるとより安心です。土地探しについて建築会社の担当者に相談しておくと、建築可能な参考プランを当てはめて提案してもらうことも可能です。

資金の割り振りの検討

注文住宅を建てる場合の資金計画は、大きく3つに分けられます。
・建物購入資金…建物の代金
・土地購入資金・・・土地の代金(消費税非課税)地盤の改良工事が必要なこともある
・諸費用・・・印紙代、登記費用、税金、引っ越し費用、家具購入費 等
建築会社に相談すると、希望する建物のサイズや仕様から建物と諸費用の概算金額を想定し、土地代金に使えるおおよその金額を算出してもらうことができます。

④土地決め・間取りづくり~⑤土地建物契約・・・プランニング期間はとても短い

必要期間 1~2週間
気に入った土地が決まったら、土地の購入意思を示す「買付証明書」を土地の所有者へ提出し土地購入を予約します。買付証明書の有効期限は1~2週間のことが多く、期限が切れると他の人に土地を買われてしまう可能性が出てきます。よって、プランニングや資金の打ち合わせにかけられる期間はとても短いです。間取りの決定後、見積を確認するのと同時に、住宅ローンの事前審査を提出し希望額が借入可能かを確認します。
金融機関から事前審査の承認を受け、建物土地資金計画ともに納得がいくものとなった場合、契約となります。

⑥詳細打合せ開始~⑦打合せ完了・・・家の隅々まで決めていく

必要期間 2~6ヶ月
建物、土地、資金それぞれにおいて、工事をはじめるための準備を進めます。

建物について着工までに必要なこと

内装や住宅設備のオプション、コンセントの位置など細かい部分を決定します。打ち合わせが完了したら建築会社から行政へ「建築確認申請書」を提出します。「確認済書」が発行されると建物についての着工準備は完了です。

土地について着工までに必要なこと

土地契約を終えると、敷地と地盤の調査をします。
・敷地調査・・・現地調査と役所調査があります。現地調査では、敷地の測量を行い、役所調査では、関係省庁で土地についている権利関係やライフラインを調査します。
・地盤調査・・・土地の地中を調査して、どういった成分の土がどのくらいの密度で成り立っているかを調べます。調査結果によっては、地盤改良のための杭工事が必要となる場合があります。

住宅ローンについて着工までに必要なこと

金融機関に住宅ローンの本申込を行います。建物や土地の詳しい概要や申込者の本人確認書類や年種の証明書が必要となります。土地の残金決済や建物着工には、銀行ローンの本申込の承認が必ず必要です。
また住宅ローンを実行する前に必要な資金の調達に、借入金を担保にした「つなぎ融資」というローンを利用することができます。土地の残金決済や建物の着工時金、上棟時金、引渡時金はつなぎ融資を利用して支払うことが一般的です。

⑧土地決済・土地引渡・・・最初に土地が自分のものに!

必要期間 1週間程度
つなぎ融資を利用して、土地の残金を支払います。支払い完了後、「所有権移転登記」を司法書士に依頼して、土地の持ち主の変更登録を行います。これで建物を着工する準備は全て完了です。

⑨建物着工~⑩建物上棟~⑪建物竣工・・・建築期間にはメーカーによって差がある

必要期間 3ヶ月~6ヶ月
建物の工事期間は、施工する建築会社や工法によって変わります。
着工、上棟のタイミングに合わせて、着工時金、上棟時金の支払いを行います。
引き渡し日の3週間ほど前までに金融機関と住宅ローンの契約を結びます。この契約は「金銭消費貸借契約」といいます。

⑫建物引渡・・・ついにマイホームの鍵を受け取ります

必要期間 2週間程度
建物の引渡時金の支払いを行った後、建物自体の登録である「建物表示登記」、建物の持ち主を登録する「所有権保存登記」、住宅ローンの担保設定を行う「抵当権設定登記」が完了すると引渡しとなります。

まとめ

このページでは、注文住宅を検討してから引渡しまでの流れについて説明しました。

要点を要約すると以下のようになります。
・決定するべき事項が多いので、家族会議は念入りに行って家族それぞれの意向と優先順位をクリアにする
・建築会社や建築地を決定してから早くても6ヶ月以上かかるので、引越し希望時期から逆算して計画をはじめる
・建物計画、土地計画、資金計画はタイミングを合わせて進める必要がある
・建築地決定から土地契約までの期間はとても短いので、事前準備と心構えが必要

それぞれの過程でどの位の期間かかるのかと押さえておきたいポイントについては重要です。家づくりに取り掛かる際は参考にしてください。

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    ヨシオ

    このサイトの管理人ヨシオと申します。 仕事と子育てに忙殺されながら、必死に家づくりを計画してきました。 住まいに関してあなたに少しでもお役に立てるよう頑張ります。

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